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まねび学園は、伊丹市でSSTメソッドを使って、子供に英語・英会話を教えています。まねびSSTクラブは、SSTの本部です。

SST教師養成講座(理論編)

はじめに

 

一般社団法人・日本児童英語教育振興協会(JAPEC)の児童英語交流情報誌「インタージャペック」(季刊)に連載中の記事をもって、当分の間、SST教師養成講座(理論編)とさせていただきます。

shine JAPEC(日本児童英語振興協会)

連載中のテーマは

 『 "脳に効く英語のシャワー" 英語を浴びる・イメージする・発話する です。

                              まねびSSTクラブ[まねび学園] 代表 

                                   まねびてつろう

第1回 インタージャペック連載記事(2010年7月)

 
 

 児 童英語教育では「指導法のプリンシプル」を持つことがタイセツです。プリンシプルが確かであれば、教材の選択や指導法を誤ることはありません。第1回目 は、私が考えている主要な「指導法のプリンシプル」と教育現場での私の「考え」「やり方」について述べさせていただきます。 

 

私の発想の原点は人間の脳は考えられないほどの情報を処理できるという人間観と子どもは新しい情報に対して、絶えず吸収モードにあるという子供観にもとづいています。(★印は「指導法のプリンシプル」◉ 印は私の「考え」「やり方」です)
  
1. 聞くことを話すことに先行させる ★ Listening proceeds Speaking
  幼児は話せるようになるまでに、かなりの聞く力(聴解力)を備えているといわれます。話すことより聞くことを先行して学習しているのです。これが言語習得 の自然な順序です。英語は聞ければ、相手の言うことをまねたり、相手の助けを借りたりして、いずれ話せるようになります。聞く力が育てば、音読が得意にな ります。中学英語は音読と筆写の反復学習で学び取ることができます。「聞く力」が育てば、省エネで「話す・読む・書く」力も身につきます。 ◉ 私の主な指導目標は「聞く力」を育てることです。
  
2. 良質なの英語を与える ★ Authentic English
 子どもに与える英語のコンテンツ(内容・中身)が大切です。コンテンツは子どもたちの日常のエピソード(経験や出来事)に求めて、談話の形で与えるのがいいと思います。エピソードは分かりやすく長期記憶として残りやすいからです。
※談話とは文を超えた文連続のこと。普通、短い物語や対話などの形をとります。
◉ 右の英文は私が子どもに浴せる英語のシャワー。米国の小学1〜4年生のリーディングレベルです。
  
3. 理解できる英語を大量にインプットする  ★ Massive Comprehensible Input
  幼児は母語を話せるようになるまでに、膨大な量のことばに接します。そして状況の中で意味を理解し、体験を重ねながら(使いながら)母語を習得します。こ とばの習得において「聞くこと」「理解する」ことは車の両輪です。昔から英語を習得したかったら「英語のシャワーを浴びなさい」とよくいわれてきました。 私は「子どもに中学レベルの英語のシャワーを大量に浴せて教えてみよう!」と発想しました。

 案ずるより産むが易しですね。今では子どもたちが英語のシャワーリスニング・Airy6906_2 ゲーム(カルタ取りなど)に夢中になっています。英語のシャワーを浴せるとともに、意味を理解させることが大事です。私たちは声(音)に意味(イメージ) をのせてことばを話します。これがことばを話す自然な形です。イメージで理解して覚えた英語は無意識に入るので忘れにくく、想起しやすくなります。子ども に英語を教える場合、日本語に訳さないで、絵や表情、声色、身振り、手振りなどでイメージの力をかりて理解させ方法が有効です。 ◉  私は英語をイメージで理解させる技法を開発して「ピクチャー・トークショー」と名づけました。

P1010521

   
                〈脳に効く英語のシャワー〉
        頭が英語モードになります。
        英語の量やスピードを恐れません。
        英語を英語でとらえる感覚が身につきます。
        全体をとらえる能力が身につきます。
        みずから英語にかかわっていこうとします。
        教える教師も英語の力が伸びます。

        【子どもに浴せる英語のシャワー:英文例】
    〈場面=Scene 1 〉
        These are Tom and Alice.Syasinn12
        They are outside. 
        Tom is cupping his hands.
        He is saying something.
        He is speaking English. Alice is listening.

    〈物語=Narration 1〉
        Tom is American.
        He speaks English
        and some Japanese.
        Alice is Canadian.
        She also speaks
        English and some Japanese.

    〈独り言=Monologue1〉
        Alice is nice.
        She can speak English  and Japanese. So can I.
        We can talk together in either language. Wow!

    〈対話 Dialogue 1〉
        Alice : Hello, I'm Alice from Canada.
        Tom   : Hi,  I'm Tom from America.
        Alice : I speak English and some Japanese.
        Tom   : So do I.4. 楽しくて役に立つ方法で教える

 

4. 役に立つ遊びで教える  ★ Useful Play
  子どもに飽きは禁物です。児童英語ではよく遊び性やゲーム性の高い(ストレスのない)アクティビティが多用されます。私は子どもたちに長時間、集中して大 量の英語を聞かせるために、英語のシャワー「リスニングゲーム(カルタ取りなど)」をさせます。これで子どもたちの「聞く力」が育ちます。単なるお遊びで はありません。「Useful Play」です。

5. タスクとチェックで教える ★ Task and Check
  どんなレッスンにも、教師が子どもたちが理解できているかどうかをチェックできるしくみが必要です。教室で子どもたちが行なう作業をタスクと言います。カ ルタ取りではカードを取ることがタスク。Q&Aでは教師の問に答えることがタスクです。例えばカルタ取りで正しいカードを取った子は一応意味がわ かっていると判断されます。間違ったカードを取った子は理解できていないとみなされ、適切な指導が行なわれます。

 

第2回 インタージャペック連載記事(2010年10月 )

 

 今回は「ことばのしくみ」「ことばのための脳のしくみ」「言語習得のしくみ」の観点から「児童英語ではどんな英語を与えるのがいいか」、また音声や意味や文法(ことばの要素)の側面から「なぜ英語のシャワー(大量インプット)が重要なのか」について考えてみます。 

 

1. 文脈のある英語を与える

1)ことばのしくみ〈ことばは全体的なものである〉
 ことばは生きものに似てImg036_2
一種の生体組織(生命)です。
象は単なる胴、頭、手足、
尾などの寄せ集めではあり
ません。全体で一頭です。
ことばも音声や意味や文法など部分の寄せ集めではありません。部分の学習をいくら積み上げても全体にはなりません。〈Language is alive and organic. We can't divide it. Teach whole language.〉
◎ 子どもにはひとまとまりの表現(短い物語や対話など)になっていることばを与えるべきです。音声・意味・文法も同時に学べる文脈のある英語です。

2)ことばのための脳のしくみ〈脳は全体的に働く〉
 ことばを聞いたり、話したりするとき、脳全体、あるいはその多くの領域が働きます。大脳も小脳も、右脳も左脳も、意識も無意識も、いや頭脳だけでなく心も、からだ全体を巻き込んだ営みをするのです。大脳では聴覚、視覚、ウエルニッケ野(理解を担当)、ブローカ野(発話に関与)、感覚野、運動野、思考や記憶になど多くの領野が全体的に動きます。〈When we use languages, our brain works as a whole (all together). Use the whole brain.〉
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【 脳の機能 】
「からだの地図帳」(講談社)を参考に作成(朝日新聞)
            
◎ 英語も脳の多くの領域が働くようにして与えるべきです。物、絵、ジェスチャーなどを多用するとか、からだ全体を使って学ばせるのが有効です。

3)言語習得のしくみ〈ことばはメッセージが理解されて習得される〉

 米国の言語学者、Stephan D. Krashenに第2言語習得に関する有力な「インプット理論」があります。かれは「ことばの習得はメッセージの内容を理解することによってのみ起こるとして、理解可能なインプットを十分に浴びせるならば、話す力はその結果として自然に生まれる」と主張しています。幼児が母語を習得できるのは、具体的状況の中で理解できるインプットを絶えず与えられるからですね。
〈We learn languages when focusing on meaning. Supply comprehensible input.〉
◎ 子どもに理解できるインプットを与えましょう。教室ではイメージ的に理解できる英語をインプットします。

2. なぜ英語の大量インプットなのか?
 音声・意味・文法の言語要素から考えてみます。

 

1)音声:聴覚細胞の活性化とプロソディーの模倣
 a)日本語が1500ヘルツ以下の低周波音であるの対して、英語は2000ヘルツ以上の高周波音の領域にあります。米語はまだ日本語とかぶさっている部分もありますが、それでも高周波音の領域にあります。日本人は生まれたときから低周波の日本語を聞きつづけ、低周波の音を聞き分ける音声知覚が形づくれています。「k」「p」「t」などの破裂音や「f」「v」「s」「z」などの摩擦音は高周波音です。英語が高周波音であることが、日本人が英語が上達しない原因のひとつになっています。年齢が低い子どものうちなら、高周波音を聞き取る耳が育ちます。
 b)話しことばには全体としての自然なことばの抑揚がつきます。リズムやイントネーションを柱にアクセント、ポーズ、強さ・長さ・速度なども一定の範囲におさまります。ことばに備わっている、このような大局的な音の特徴をプロソディーと言います。
実際に幼児がことばを覚えるときもプロソディーを身につけてからその後に個々の発音をあやつるようになるそうです。プロソディーを身につけることは英語を習得する上での大事な基礎工事なのです。
◎ 子どもに英語をシャワーのように浴びせるのは、高周波音の英語を聞き取る耳を育てたり、プロソディーを身につけさせるためです。

   
2)意味:全体をつかむことから入る
 道順を覚える場合、まず全体像をとらえてから細部にこだわりますね。ことばの理解でも全体をとらえてからこまかい部分に進むのが有効なのです。
 幼児は単語や文を個々に覚え、それを積み上げてことばを習得していくわけではありません。日常の場面で、意味のあるメッセージをくり返し聞いて、聞き取れて意味のわかったものから、少しずつ身につけていくのです。
 脳はバラバラな個々の情報よりも、まとまった情報の方が記憶しやすい構造になっています。脳にとって情報も大量に与えられた方が理解の手掛かりが多くなって想起もしやすくなるのです。
◎ 英語のシャワーを浴せると、子どもの脳はことばのアンテナを大きく張って、意味をキャッチしようと耳を傾けます。こういう作業をとおして英語の耳が育つのです。

3)文法:感覚で文法を身につけさせる
 ネイティブ(native speaker=母語話者)とは文法を教わらなくてもことばを話せる人のことです。英語のネイティブが文法を身につけているということは、英語の用法や意味を語感とイメージで感覚的にとらえていることです。日常、ぼう大な英語に接して、文法的に正しいことばをたくさん知っているということなのです。
◎子どもに身につけさせたのは英語を英語でとらえる感覚です。そのための大量インプットです。また子どもの頃に音だけの世界、文字のない感覚だけの世界、日本語訳のない世界を体験しておくことは、その後の英語学習にいい影響を与えると思います。

   

第3回 インタージャペック連載記事(2011年1月 )

「日本は英語熱だけは世界一なのに英語力はアジアでも最低レベル」というような話をよく耳にします。児童英語を中学英語にも「使える英語」にも結びつかせることができないものでしょか? 今回は言語能力と英語回路という切り口で児童英語教育のあり方について考えてみます。

   

1. 言語能力を高める
 人が母語についてもっている知識やことばを組み立てる能力を言語能力といいす。

日本人が日本語を話したり理解できるのは日本語についての知識があるからです。日本語についての知識がふえていけば、この日本語はどうもおかしいと か、文法的に説明することはできなくても、正しい文であるかどうかの判断はくだすことができるようになります。こういう能力が言語能力です。
 次の文で、日本人なら、どの日本語が正しくて、おかしいか容易にわかるはずです。(外国人には、日本語を少々勉強したぐらいではムリでしょう)

  ● 風が吹いている。
  ● トランペットが吹いている。
  ● 明子がピアノを弾いている。
  ● 弟が葉っぱを落ちている。
  ● 私は描いた絵が三百万円で売れた画家に会った。
  ● 私は大学の同僚が出した出版社が倒産した本を読んだ。 ※「脳にいどむ言語学」萩原裕子(岩波書店)

◎ネイティブが文法を覚えなくても話せるようになるのは、母語についての知識が豊富にあるからです。

2. 音読で英語回路をつくる
 アメリカの著名な言語学者ノーム・チョムスキー(Avram Noam Chomsky)に「人は生まれながらにして、ことばをうみだす能力を備えている」という「言語能力生得説」があります。
 たとえば、幼児が「ママなんか大嫌い」と言ったりします。これはママが決して教えることのないことばです。でも幼児はいとも簡単にこんな文を自らつくりだして言えるようになります。確かに幼児にはことばを組み立てる能力があります。
 ことばの本質は有限個の単語で無限個の文を生みだせることにあります。どうしたら私たちは英語を自在に組み立て、話せるようになるのでしょうか?  

私はそれを脳の「英語回路」に求めました。

★ 同時通訳の神様として知られている國弘正雄氏は『英語の習得のためには、英語の基礎回路(英語→イメージという直結の流れで理解する思考パターン)を脳に構築することが必要で、そのために音読によって英語の要素をからだの中にビルド・インしなければならない』
『音読をつづけることによって、読むだけのものから「使える英語」に転換できる』
『日本人が内容のある英語を話すためには、代表的な英文の基本パターンを音読して、型として体の身体機能の一部としてしまうのがもっとも効率的な手段といえ る。・・・文法や構文の形を「何度も」体にすり込む。・・・「そのパーツを組み替える」ことによって、自分の意思を「手から出力させる」のが英作文であ り、「口から出力させる」のが英会話になる』と説いています。
 ※『英会話・ぜったい・音読』國弘正雄 編(講談社) ※『英語の学びかた』國弘正雄 著(たちばな出版)

3. 児童英語の指導目標(まねび学園の場合)
 語学力向上のためには、大量に聞く・読む・音読する必要があります。〈多聴・多読〉で、ことばの知識をふやし、〈音読〉で内在化(言語体系の中に組み込む)させるのです。
 児童英語教育も言語能力を高め、英語回路をつくることを目指すべきではないでしょうか? 私が主催している「まねび学園(伊丹市)」の指導目標は下記のとおりです。
  L 「聞く力」を育てる
  M 「語彙力」を増やす
  N 「即応力」を鍛える
  O 「音読」学習の下地をつくる
  P 中学英語を学び取る方法をもたせる

● 「聞く力」:全体の要点をつかむ力のこと
● 「語彙力」:聞いてわかる音声認識語彙力のこと
● 「即応力」:短い時間で英語に反応できること
● 「音読」:声を出して読むこと(リピーティング・シャドーイング主導で行なう)
●「中学英語を学び取る方法」:音読と筆写の反復学習で中学英語を学び取ること(児童期に「聞く力」が育つと中学で音読が得意になる)

4. 児童英語で受験英語を「使える英語」に
  児童期に「聞く力」「語彙力」「即応力」を鍛え、さらに小学校から中学にかけて「音読」に慣れ親しませておけば「話す力」を伸ばすことが容易になります。 中学英語や受験英語のリスニングテストでも有利になります。ちなみにまねび学園で子どもたちに浴びせる英語の量は中学英語の2〜3倍(2000〜3000 語)です。
 私は児童英語を受験英語にも結びつけることができると思っています。日本では受験英語に多くの時間とエネルギーをかけます。そのおか げ(?)で語彙や文法知識が豊富な人が大勢います。ただ使えない文法であったり、聞き取れない語彙が多く、英語が使えないままに終わっています。
 私は子どもに次のような教え方をすれば受験英語もいずれ「使える英語」になると思っています。
● 英語を大量にインプットして全体をつかむところから入り、イメージで(日本語を介さず英語で英語を)理  解する態度と能力を育てる。
● 音声認識(聞いてわかる)語彙をふやす。
● 量やスピードを恐れない心(態度能力)を育てる。

 私が昔教えた英語のシャワーっ子たちの中には、受験英語を経て英語をものにした人が何人もいます。かれらの英語習得のプロセスを観察していくうちに児童英語が受験英語にも役立つと確信するようになりました。かれらは単語を覚えるときに発音、アクセント、イントネーションを気にします。音で覚えようとします。リスニング学習を続けます。文法にとらわれ過ぎず直読直解を重んじます。重要構文も音読して覚えます。こういう英語の学び方が習い性になっているようなのです。こういう英語を学ぶ姿勢は、中学英語のみならず、大学受験から成人に至るまで変わりません。私には明日の児童英語教育が明るく見えてきました。

 

第4回 インタージャペック連載記事(2011年4月 )

「幼児に中学レベルの英語のシャワーを浴びせて教えるのはムリですよ」 昔、誰もが言いました。でもそこはコロンブスの卵。今では3歳児でも 英語のシャワー「リスニングゲーム」を楽しんでいます。今回のテーマは 子どもに与える英語です。SSTメソッドの英語のシャワーで紹介します。 

 

1)理解の手掛かりになる英語(外来語)から入る
 「SST(Sound Shower Technique)メソッド」の英語のシャワーの中には日本語化したような英語(外来語)がキーワードやキーセンテンス(下記例)としてちりばめられています。

  I drink milk.  I touch a flower.  I kick a can. 
   I catch a frog.   I pull a rope. I throw a ball.
   I drive a car. I climb a tree.  I ride a bicycle.
   I wash a cup.  I open a door.  I cut a tomato. 
   I eat a hamburger.  I run to the toilet.


 これらの単語や文を理解の手掛かりに子どもたちは英語のシャワー「リスニングゲーム」にスムースに入っていけるのです。
 さらにキーワードやキーセンテンスをより深く理解させるための意味の学習「トントン学習」や英語のメッセージの意味内容をイメージ的に理解させる「ピクチャー・トークショー」という指導法によって、子どもたちは確実に「聞く力」を伸ばしていくことができます。児童英語教育では「どんな英語をどうインプットしていくか」が肝心です。

2)身近でわかりやすい英語を談話の形で与える
 子どもに与える英語のコンテンツ(内容)が大切です。SST教材の第1弾「Tom and Alice in Japan」では、子どもたちが日常よく体験するできごとを、ちょっとしたまとまりのある「小話(エピソード)」にして談話の形で与えます。
*談話とは文を超えた発話の連続体のこと【言語学】 普通、短い物語や対話などの形をとります。

3)いろんな表現パターンにして与える
 英語をいろんな表現パターンで与えます。
 ☆ Scene (場面描写)   ☆ Narration(物語)
 ☆ Monologue(独ひとり言) ☆ Dialog(対話)
 ☆ Self-introduction(自己紹介)
 ☆ Job Description (仕事説明)

4)米国小学1〜4年のリーディングレベルの英語
 SSTの英語は、米国の小学1〜4年のリーディングレベルの英語です。
*レベルはRube Redfield 氏(まねび英語顧問)によって下記の公式で測定されました。

  (words per sentence ×.4) + (syllables per words ×12)−16

 

●子どもたちがカルタ取りなど「リスニングゲーム」で浴びる英語のシャワーの一部を紹介します。

 

「Tom and Alice in Japan」No.2


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〈Key Sentence〉:I drink milk.

〈Scene〉[小1レベル]:場面を描写 
 This is Alice.
 She is inside.
 She is touching her food with her left hand.
 She is also using her right hand.
 She is holding a glass.
 She is drinking milk.

〈Narration〉[小4レベル]:主語は3人称
 For lunch Alice likes hamburgers.
 She doesn't like coffee, though.
 She drinks milk instead.

〈Monologue〉[小3レベル]:主語は1人称
 "Burgers are best for lunch.
 I like them with milk.
 At lunch, I always drink milk."

〈Dialog〉[小3レベル]:主語は1人称と2人称
 Tom  : What do you eat for lunch?
 Alice : I eat hamburgers.
 Tom  : Do you drink coffee?
 Alice : No. I drink milk.

〈Scene Details〉[小4レベル]:詳しく場面描写
 Alice is standing at a counter.
 She is very thirsty.
 She already drank half a glass of milk.
 She has another full carton of milk next to her  hamburger.
 She must be hungry too.
 Look at that hamburger.
 It is giant sized.
      
「Tom and Alice in Animal land (A)」No.1

 

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〈Key Sentence〉:I bark at strangers.

〈Self-introduction〉[小2レベル]
 I am a pet.
 I am friendly.
 I guard houses.
 I bark at strangers.
 I like bones.
 I sometimes pull a sled.
 I sometimes bite people.
 I am a dog.

〈Scene〉[小3レベル]
 This is a pet. He is outside.
 He has some bones in his dish.
 He is in front of a house.
 He is guarding the house.
 He is barking at a stranger.

〈Narration〉[小3レベル]
 Tom met a dog.
 Because he was a stranger, 
 the dog barked at him.
 Dogs always bark at strangers.

〈Monologue〉[小3レベル]
 "I met a dog the other day.
 It was the first time.
 The dog barked at me.
 I was a little afraid.
 But I guess dogs usually bark at strangers."

〈Dialog〉[小2レベル]
 Tom: What do you do?
 Dog : I bark at strangers.
 Tom: But I am a stranger.
 Dog : Bow-Wow!

 

第5回 インタージャペック連載記事(2011年7月 )

日本では遊びは軽く見られる傾向があるようですが、実際には決してそうではありません。遊びは子どもの「天職」です。子どもにとって遊ぶことは学ぶことです。今回は子どもに英語をシャワーのように大量に浴びせるための「リスニングゲーム」について説明します。

 

1. 英語を大量インプットして英語脳をつくる

 英語を習得するには次の2つのことが大切です。

   
one英語を大量をにインプットする。
twoその英語を駆動させる回路(英語脳)を作る。

   

 SSTメソッドでは次の作業を行ないます。
(a) 英語を大量にインプットする。
(b) イメージ的に理解させる。
(c) 英語の指示に(口頭or身体で)反応させる。
イメージは無意識にアクセスする最良の方法です。イメージの中心はアクションです。故に(a) →(c) の作業は英語の回路作りに役立つのです。

 

2. 意味の学習「トントン学習」 

 英語のシャワー「リスニングゲーム」に入る前に子どもたちは英文にちりばめられたやキー センテンスの意味を学習します。「トントン学習」でCDの英語に該当する絵を指先でトントンとかるくたたきながらマネて言っていきます。この「トントン学習」でA=キーワード、B=キーセンテンスと置換の方法、C=変換の方法(平叙文→否定文→疑問文)とD=発展文を学びます。(下記表)

 

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A    milk                     beer                              tea
B    I drink milk.        I drink beer.                   I drink tea.
C    I drink milk.            I don't drink beer.           Do you drink tea?
D    At breakfast,         At dinner,                       At tea time,
      Alice drinks milk.    Alice once drank beer.    Alice drinks tea.

 

3. 英語のシャワーを浴びせる「リスニングゲーム」

 SSTの指導法の柱に英語のシャワー「リスニングゲーム」(カルタ取りやビンゴゲーム)があります。そのねらいはゲームをやりたいという子どもの心理を利用して英語を大量にインプットすることです。子どもたちは「ゲームで勝ちたい!」一心で英語の音に集中します。英語のシャワーを聞いて何か理解の手がかりをつかもうとします。そして繰り返し英語のゲームを楽しんだ結果として大量の英語に触れることになります。

 

4.「リスニングゲーム」のねらい

(a) 英語を聞き分ける耳を育てる
 子どもたちは絶え間なく降り注いでくる英語のシャワーを聞きながら音と意味を切り取る作業を通して英語の耳を養うことができます。

(b) 聞いたらわかる(音声認識)語彙を増やす
 SSTで子どもに与える英語は2,500語以上です。音声認識語彙が増えるほど、子どもたちの自然な発話が増えていきます。

 

5.「リスニングゲーム」指導のポイント

(a) 全体をつかむことから入る
 (Top-Down Approach)
 「リスニングゲーム」では全体の意味をつかむことから入ります。これは幼児が日々の生活の場面の中でことばを繰り返したくさん聞いて、話の全体をとらえてから細部の理解に移り、次第に自分のことばとして身につけていく過程に倣ったものです。

(b) タスクとチェックで教える(Task & Check)
 ゲームに勝ちたいと思うあまり間違ったカードを取ってしまう子もいます。それを「タスク&チェック」で防ぎます。ゲームで正しい絵カード取ったら、その子は一応英語が理解できているとみなされ、間違ったカードを取れば理解できていないとみなされます。カードを取ったり、チップを置く作業をタスクといいます。

このタスクをチェックすることによって教師は子どもたちが英語の意味を

理解できているかどう かを判断します。

 

6.「リスニングゲーム」の種類とその進め方

 

【カルタ取りゲーム】= Karuta-tori Game
 カルタ(絵カード)を机または床の上に順不同に並べ、子ども数人がそのまわりをAiry6826_4 囲みます。CDから流れてくる英語を聞いて、子どもたちはそれに該当する絵カードを探して取ります。慣れてきたら絵カードを数セット置いてカルタ取りをします。

 

   

  
【ターンオーバーゲーム】=Turn Over Game
 いわゆるトランプの「神経衰弱」です。絵カードを裏表ひっくり返して(絵が下)順不同に並べます。英語が流れ始めたら子どもたちは1枚ずつ絵カードをめくって探して取ります。めくった絵カードは、すぐに元(絵が上)の状態に戻します。

 

【ビンゴゲーム】= Bingo Game
 Bingo とは、もともと数を書いた球を並べるゲームだそうですが、SSTでは絵とビP1010356_2 ンゴカード(順不同に4×4コマの絵が印刷されている)を使って、英語を聞いて該当する絵の上にチップを置くゲームにしました。タテ、ヨコ、ナナメに4個チップが早く並んだ人が「ビンゴ」と言って勝ちになります。

●ひとり1枚のビンゴカードからはじめますが、慣れてきたらひとり2〜3枚、さらに3〜10枚以上とカードの枚数を増やしていきます。
● 競争性が薄く運で勝負がつくので初心者向きです。

 


【ギヴァウェィゲーム】= Give Away Game

 絵カードをくって子ども1人に10枚ずつ分けて配ります。子どもたちは絵カードをトランプ遊びの要領で手に広げて持ちます。手にうまく持てない幼児には机または床の上に並べます。ゲームで子どもたちは該当する絵カードを手持ちの中から机または床の上に出していきます。手持ちの絵カードが早く無くなった人が勝ちです。
●これも競争性が薄いので初心者向きです。

  


 

第6回 インタージャペック連載記事(2011年10月 )

英語のシャワーを浴びせる一方で、意味を理解させなければなりません。
日本語に訳すのではなく英語は英語のままイメージ的に理解させるです。
今回は絵や教師の身振り手振りで英語のメッセージの意味内容を伝える
「ピクチャー・トークショー」というイメージ技法について説明します。

 

1. 脳は絵(イメージ)で考える
 下記の英文を日本語に訳してみてください。P1010172_3

     The boy is cupping his hands.



 この英文は中1レベルですが、大学生でもうまく訳せません。しかし幼児を相手に絵を見せながら、口元に両手をあてて手振り身振りで演技してみせると、いとも簡単にこの文の意味を理解してくれます。これは "cupping" という幼児にとって意味のなかった音が新しい実体(教師の表情やジェスチャー)とともに、幼児の心の中にイメージとして理解されたということです。
 「訳」と「理解」とは別なことなのです。訳文を見て英文の意味が分かったつもりでも、実は日本語がわかったにすぎないなのです。英語は日本語に訳せばわかるといった単純なものではありません。英語の単語や文のコアな意味をイメージと感覚でとらえる必要があります。

2. イメージ技法「ピクチャートークショー」
 ことばは、本来、メッセージを伝えるためにあります。メッセージはイメージと感情が結びついたものです。コミュニケーションのためには、その意味を理解する必要があります。母語の場合には、ある状況の中で自分の体験や体感と重ね合わせて意味を理解して覚えていきますが、教室のように生活体験できない場合にはイメージで補って意味を理解させる方法をとります。
 私は英語のメッセージの意味内容を理解させるための技法として「ピクチャートークショー(PTS)」というイメージ化の技法を考えました。教師はPTSカード(絵)を片手にもって子どもたちの方に向けて紙芝居の要領で行います。英語を日本語に訳さないで、絵や教師の視線、表情、声色、ジェスチャーでイメージ的に理解させます。とくにジェスチャーが重要ですが、それはジェスチャーがイメージを濃厚に反映するからです。

3. 理解の臨界点ということ
 The boy is cupping his hands. の文では単語の数は6個ですが、この英文を聞くとき、私たちは1語1句すべてに耳を傾けているわけではありません。主な語句が聞き取れれば、何をいっているかぐらいはわかります。
 次の[a]〜[e]の虫食いの英文をみてください。黒く塗りつぶされた部分は聞き取れなかった語を表します。[a] - [b]-[c]と順に、意味がだんだんよく理解できるようになることを表わしています。

 

 

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  P1010054_5
   

 

 

 

 

 

 

[a] の段階では、この文の意味は何のことかわかりません。
[b] でも理解できません。
[c] の段階ではじめてこの文の意味するところがイメージできます。
 つまり下線を引いた語(boy, cupping, hand)が聞き取れてはじめて、この文の意味がわかります。この [c]の段階を必要最低限、意味が通じる「臨界点」(Critical point in understanding)といいます。私は子どもに英語を教える場合、語彙をすべてきっちり教えなくても、とりあえず臨界点のレベルまでを伝えられたらいい思っています。
 [e]の段階では100%通じます。この場合でも、6個全部の単語に均等に注意を払って聞いているわけではありません。実際の会話では、おそらく、(The boy is)/(cupping)/(his hands).と3つのグループの音のかたまりとして聞いているのではないでしょうか。

4. 内容語を並べていく感覚で
 普通、下線を引いた語(意味のある内容語)は強勢を受けて強く発音され、the や is や his などの語(機能語)は強勢を受けずに弱く発音されます。つまり強勢を受けて話される"boy / cupping / hand"の語を語順通りに聞き取ることができれば、the やisや his は捨てても「その男の子は /両手を /メガホンにしている」という意味に理解されます。
 
 内容語とは、名詞・動詞・形容詞、副詞など,文法的な機能はほとんどもたず,主として語彙的意味を表す語です。機能語は英語の前置詞、接続詞、疑問詞、冠詞、助動詞など,文法的機能のみを主として果たし,語彙的意味をもたない語です。
 私たちはだれでも大切な個所やわかってもらいたい個所は、力をこめて発音するものです。ですから強く発音される内容語を聞き取ることさえできれば、ことばとことばをつなぐ機能語を少々聞きもらしても、何を言っているのかポイントを見逃すことはありません。内容語を語順でなぞっていくことによって、文の意味をイメージとして組み立てることができるのです。

5. 英語で英語がわかる喜びを伝える
 英語では語順が文法的に重要な働きをします。英語と日本語とでは語順が違いますから、英語を日本語に置き換える作業をやりすぎると日本語の語順で英語を考えるクセがつきリアルタイムに話せなくなります。
 The boy is cupping his hands. の文では内容語(下線)を順に並べていく感覚を子どもたちに身につけさせたらいいのです。英語の音の流れ(語順)のままイメージでファジィに意味を構築すればいいのです。英語のシャワー(文連続)の場合でも、一文一文ずつ同じ要領で理解させます。
 ネーティブの話を聞く場合でも、内容語を押さえることができれば、なんとか理解できるものです。児童英語では、子どもたちに「英語で英語がわかる」喜びを伝えることから始めるのがいいと思います。

 

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